三浦春馬さんについて想うこと

 WordPressの設定の途中ですが、この件は早めに書きたい、と思って書きました。設定が行き届いておらず、読みにくい部分もあると思います。すみません。

 私は、双極性障害当事者です。冬季うつ体質で、秋・冬になると鬱症状が出てきます。今は、ある程度の波は仕方がないと諦めつつも、深い鬱はもう勘弁して欲しいと、色々と対策を探っているところです。

 令和2年の秋から6月上旬にかけての鬱症状は、長くて非常に辛いものがありました。私の場合、自己否定感・自責感が延々と続きます。私は約4年前、鬱症状から、自殺未遂してしまいました。当時は、私が双極性障害とはわかっておらず、総合病院に救急搬送後入院し、精神科単科病院閉鎖病棟に転院、開放病棟に転棟、自宅療養を経て、社会復帰しました。今は、自分が双極性障害と知っていますが、鬱症状の渦中にいる時は、波がおさまれば元に戻れるとわかっていても、今現在の鬱症状が苦しくて自死したくなります。延々と続く自己否定感・自責感から逃れるには、自死しかないんです。もちろん、服薬していました。鬱症状から逃れるべく、色々な方法を試しました。それでも、鬱から逃れられないんです。私の場合は季節性なので、時間が経てば波はおさまります。でも、いつ波がおさまるかわかりません。今すぐ鬱症状から抜け出したいのに、いつ逃れられるのかわかりません。出口が見えない暗闇に居る感じで、非常に辛いです。

 今回は、かなり危険でした。約4年前の自殺未遂した時と同じような深い鬱でした。常に自死を考えていた期間がありました。今回、私が実行しなかったのは、コロナの影響です。私自身薬剤師として調剤薬局で働いているので、コロナの影響下にある医療機関が混乱していることは想像できました。そんな大変な時に自死で運び込まれるなんて、迷惑極まりないと、湧き上がる衝動を抑えました。自死を失敗することが前提なのが、自分でも笑ってしまいますが、当時の思考はそんな感じでした。一度自殺未遂しているので、完結することの難しさを知っています。1人暮らしではないので、環境的にも実行するのは難しいものがあります。同居人を巻き込みたくないですし。

 そんな辛い鬱症状の期間、自死の報道がありました。そういう報道を観たとき、当時の私は「いいなぁ」と本気で思っていました。頭では自死がいけないことはわかっているんですが、あまりに鬱症状が進行していると「自分の人生だから、終わり方だって自分で決めていいよね」と思ってきます。当時観た報道は、拳銃を使用していました。私には、拳銃を入手することができないので「同じ方法は無理だなぁ」と、真剣に残念がってました。簡単に真似できる方法であれば、実行してしまっていたかもしれません。

 三浦春馬さんの報道が出たのは、私が鬱症状から抜けている時でした。私はロスジェネ世代なので、三浦春馬さんは歳下の方です。そこまで芸能に詳しくないですし、歳下で芸能界で活躍されている方で顔と名前が一致する人は少ないです。そんな私でも、三浦春馬さんは、顔と名前が一致している方でした。特別ファンではありませんが、良い印象を持っていました。報道を聞いて「え?なんで?」と思いました。

 その後、色々報道がありました。その報道を観ていて、段々違和感を覚えるようになりました。「自死はいけないことだとメッセージを出すべきでしょう」と思ったんです。どうもガイドライン的には、そうなっているらしいです。

 三浦春馬さんを悪く言いたくないし、残してくれた作品を世に出したい、という想いは良いと思います。でも、あまりに自死を美化するのは、自死を望んでいる人には酷です。「自死を認めてくれるなら自死したい」という人間は多いと思います。そういう人間を失ってはならないと私は思います。

 私は双極性障害のボランティア活動を少ししていて、双極性障害当事者の方とお話する機会があります。鬱症状が出ている方は、自死の感情を持っています。当事者の方とお話していると、聡明な方だな、有能な方だな、魅力的だな、と思うことがほとんどです。双極性障害で有名人は、ゴッホ、チャーチル、太宰治、北杜夫、田宮二郎、中島らも、玉置浩二、ケイト・スペード、マライア・キャリー…でしょうか。双極性障害の人間は優秀であるという研究データもあるようで、社会経済的に見ても、失うには惜しい人材です。

 私の場合は、双極性障害の鬱症状はその時期だけとにかく耐える、ことが必要になります。その時期を耐えれば、鬱症状はなくなります。でも、鬱症状の渦中にいる時は、耐えることが非常にしんどいです。しんどいときに、自死を美化するような報道を目にすると、自死してしまう人も居るんじゃないかなと思います。双極性障害に限ったことではないと思います。病気でない方でも、一時的に自死したくなることはあると思います。

 自死してしまった人を、想い返して語り合う、作品を世に出す、こと自体は悪いことではないと思います。私も三浦春馬さんのMPVは目に入れば魅入ってしまいます。素敵な作品です。ただ、自分から観にいくことはありません。ドラマもやっているようで、観たい感情もあるんですが、ブレーキをかける自分が居ます。まだ、私には、三浦春馬さんを観るパワーがありません。辛いです。メディアは、三浦春馬さんを取り上げる時は「ご冥福をお祈りします」とのメッセージだけではなく「自死は絶対してはなりません」とのメッセージも添えて欲しいです。

 自死を認めるのであれば、法律を作って、制度を整えて欲しいです。私自身、いつまたあの鬱が襲ってくるかわかりません。必死に対策を探って、実行できるものは実行していますが、どうなるかわかりません。あの鬱がまた来るのなら「誰か私を処分して」とも思ってしまいます。双極性障害の鬱症状は、そのくらいしんどいです。鬱症状が出ていない現在は、「自死しなくて良かった」「生き延びれて良かった」と思っていますが、自死する権利は認めて欲しいとも思います。法律を作って、制度を整えて、自分がそれに該当しないのであれば納得できます。

 私は調剤薬局で働いていて、色々な疾患の患者さんに薬を渡しています。自分で薬を取りに来れなくなり、家族が薬を取りに来たり、施設に入ったり、亡くなる方も居ます。進行性の疾患で、現在の医療ではどうにもならない疾患も存在します。そういう疾患の方に、自死を認めないのも、それはそれで酷なのではないかとも思います。生きる権利は当然ありますが、自死する権利も誰にでもあると思います。ルールを決めるべきだと思います。

 目の前に居る人間が、どのくらいしんどい想いをして生きているのかは、誰にもわかりません。それなのに、一律に生きることを強制するのは、それはそれで暴力的なことかと思います。言うまでもなく、生きる権利を選ぶことをできなくするのは、避けなければなりません。

 私がボランティアでお話する双極性当事者の方は、どなたも私には「自死して欲しくないな」と思う人間です。そういう人間まで、自死して欲しくありません。ルールを決めて、それに該当しないという事実があれば、思い止まれる人間は一定数居ると思います。

 私にとって、三浦春馬さんは、テレビの向こう側にいるよく知らない人間でしたが、それでも「自死して欲しくなかったな」と思います。もっと彼の作品を観たかったです。今後、そのような人間が出ないよう、メディアは「自死はしてはいけないこと」というメッセージを発進し続けて欲しいです。

 そして、もっと自死の議論をしても良いと思います。コロナの影響下での一般の日本人を見ても、一部例外は居ましたが、皆さん冷静に自分のやるべきことをやっていました。日本国民は、十分自死の議論ができる冷静で現実的な判断のできる人間の集まりだと思います。もっとどんな人間でも生きやすくなるよう、法律を整え、制度を充実するべきだと思います。

Photo by Brett Sayles on Pexels.com
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投稿者: ハナ

40代双極性障害当事者女性です。冬季うつ体質です。調剤薬局薬剤師として正社員で働いています。よろしくお願いします。

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