躁状態の人との同居

 今日は、躁状態の人との同居について書きたいと思います。私自身の実体験から、私自身がしていることなので、一般的ではない部分があると思います。ご了承下さい。症状や環境はそれぞれなので、それぞれに適した対応の仕方があると考えています。ちなみに、私の場合は双極性障害の躁状態の人との同居、です。

 ①逆らわない

 私が一番大事だと思っていることは、躁状態になっている人は、1人の尊重すべき人間であることです。端から見れば迷惑行為をする人ですが、病気がそうさせているだけで、当事者自身に責任はありません。責めたところでどうにもなりません。1人の人間として、その状態で自分なりに良かれと思って行動しています。客観的に見たら間違っている行動でも、その人自身は正しいと思ってやっているので、否定すると逆効果です。躁状態になっているときは、「自分は正しい」「自分の方が優れている」と考えがちなので、それを踏まえて、逆らわないようにしています。まずは同じ流れに乗って、そのうち社会的に正しいと思われる方に誘導してあげると良いかなと思っています。

 躁状態の人は脳が活性化しているせいか、進行すると光や音を嫌がる人が多いようです。私の経験だと、テレビがついていなくても電源ランプの光が嫌で電源から抜いてしまう、テレビ画面の存在が嫌でオシャレな布で隠す、サングラスをかけるようになる、照明や音が強めのお店に居るのを嫌がる等です。テレビが観れなくても死なないので、そういう時は観たい番組があっても我慢します。こちらも生きること自体に必死になるので、テレビどころではありません。躁状態の人は一見元気に見えますが「調子が悪い」事に変わりはありません。調子が悪い人間に環境を合わせるのは、人として当然のことと思います。

②この際その状況を楽しむ

 躁状態になると、10人居るのではないかと思う程パワフルになります。普段は2日に1回しかしない洗濯を、延々とやり「なんで私だけこんなに忙しいの?」と不満たらたらです。「必要ないことやってるからだよ」と言いたいのを我慢し「そうだね〜。いつもありがとう」と、なるべく躁状態の人を気分良くするように心がけています。

 毎日ケーキを買ってくることもありますが、「糖尿病になるぅ〜」と茶化しながらも「飲み物何にしようか」と、とりあえずは相手の行為を受け入れます。そして「美味しいね。買ってきてくれてありがとう」と言いつつ、相手が気分良くなっている時に「毎日食べると体に悪いから、次は焼き菓子にしてよ」等、代案を提案します。躁状態の人は、エネルギーが有り余っているので、とにかく何かしたいようです。買い物が多くなるのも、お店の人が嬉しそうに感謝してくれるから気分が良いからかなと思っています。なので、「買うな」と言うことは酷ですし、気分を害します。躁状態の人間の気分を害して良いことは1つもないので、とにかく気分を害さないようにしています。そのお店が気に入って買い物しているので、こちらもあまり迷惑にならない買い物を頼むようにしています。焼き菓子なら、他の人にもらってもらうこともできます。私の場合は、自分自身が双極性障害であることを含め環境はオープンにしているので、事情を話してもらってもらうこともあります。まぁだいたい躁状態の人が食べちゃいますけど。あれだけパワフルなのでカロリー消費も半端ないようです。

 家の中が泥棒でも入ったのかと思う程散乱するようになりますが、もはや気にしません。起床してがっくりすることもありますが「あらあら」と、鬼滅の刃の胡蝶しのぶのお姉さんスイッチオン。今は仕方がないと、足の踏み場のない部屋を、踏み場を探して歩行します。同居人が躁状態の時は「死ななきゃ良い」「警察沙汰にならなければ良い」感じです。こちらも社会的生活があるので、生きるのに必死です。もはやサバイバル。そのうちおさまります。薬を処方できる立場ではないので、同居人の躁状態を治すことはできません。その状況を変えることができないのなら、楽しむしかないではないですか。「あら今日もケーキ♪」「あら今日もすごい散らかり様で♪」…そんな感じです。負の感情を持つと、こちらが疲れます。

③躁状態の人の社会的生命を守る

 躁状態は、一瞬で社会的生命を奪います。躁状態の人は自分が正しいと思って行動していますが、それは社会的に見たら受け入れられないことも多いです。事情を知っていても家族でなかったら我慢する必要もないですし。私自身は躁状態がないか軽躁タイプなので、躁状態でのそこまでの社会的ダメージを負ったことはないですが、躁状態のあるタイプの人は何かしら社会的ダメージを受けていると思います。人間関係を遮断されることが多いでしょうか。私個人としては、世の中に双極性障害の知識が広まって、その行為に対して本人の責任は皆無であることが理解され、そのような行動を甘受してもらいたいですが、日本は何年かかるかな…という感じです。知識と理解は別次元と思っていて、「この人にいくら知識を与えても理解はできない」と思う人間は多いです。それは、双極性障害に限ったことではないと思います。「理解できる」能力は、これからの時代の強味になると思っています。

 躁状態が進行すると、社会から隔離した方が良い場合も出てきます。自分に病気の自覚がなく正常と思っている人間を入院させるのは大変だと思います。私自身は、鬱状態で自殺未遂して入院になったんですが、入院の必要性がわからず最初は入院を拒否しました。「拒否してもどうせ措置入院とか入院になるよ」とたしなめられ、渋々同意書にサインして入院したんですが、当時の私も病気の自覚がなかったです。鬱状態の場合は当事者自身にパワーがないのでたしなめることができると思いますが、躁状態の場合は難しいと思います。家族の同意の入院だと、同意した家族が当事者に責められたり罪悪感を抱いたりするので、家族にも負担になります。主治医に判断してもらうのが一番ですが、主治医に家族の大変さがわかってもらえない場合もあります。家族から主治医に当事者の最近の行動や家族の負担等を切々と訴える手紙を書いて、診察に同行して診察前に受付に提出する手段が良いかなと思っています。主治医は数分しか当事者を診ないので、同居の大変さは伝えにくいです。行政や地元の警察官と日頃から繋がっておいて協力してもらうのも手かなと思っています。家族も尊重されるべき人間なので、親であろうと子であろうと犠牲になる必要はないと思っています。恥ずかしいと思ってしまうかもしれませんが、病気なので恥じる必要はないと考えています。多くの人に共有してもらえば、それだけでも少し救われるときがあります。「もう無理です」と白旗上げて、ちょっとしたいざこざでも事件にして警察からの措置入院にしてもらうのも仕方ないケースもおあると考えています。実際にできるのかはわかりません、ごめんなさい。今はスマホで簡単に動画を撮影することができるので、動画も良いと思います。百聞は一見に如かず、です。経験したことのない人には、想像できない世界だと思います。

 躁状態が終わって、躁状態の時にしたことを後悔して自死行為に及んでしまうこともあります。相手は病人なので、その後のことも考えるように心がけています。「守る」というより、状況も先もある程度見えている人間の義務を全うする、くらいです。私の場合はだいたい杞憂に終わりますが、当事者自身の中でどのように消化されているかわからないので、その辺が精神疾患の難しいところです。再発にどう取り組むかも、その人自身の問題かなと思っています。私自身は、再発防止のために勉強したり試行錯誤したりしていますが、そんな人間ばかりではありません。どう生きるかは、その人次第だと思います。そういう意味でも人権尊重、です。それに、当事者個人の力でどうこうできる疾患や病態ではない場合が多いです。再発予防の努力をしないことでギスギスした関係になるよりは、今後に備えて環境整備をしておいた方が良いと思います。他人を変えるのは難しいですが、自分を変えることは簡単です。力を注ぐ価値のあることに、時間やお金を使った方が合理的と考えています。

昨日撮影の葉牡丹。キラキラがトッピングしてありました

 思いつくまま書いてみました。躁状態の人との同居はしんどいです。実際に同居したことがある人間しかわからないと思います。急にそんな環境になってしまった人は戸惑うと思います。少しでも参考になったら良いなと書いてみました。また思いついたら、追加更新するか別ブログに記載します。

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投稿者: ハナ

40代双極性障害当事者女性です。冬季うつ体質です。調剤薬局薬剤師として正社員で働いています。よろしくお願いします。

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